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【電話クレーム対応】こんな時、絶対してはいけない対応【消費税率引き上げ関連】

皆さん、こんにちは。コンサルティングオフィスnib.の北村朱里です。

消費税率が上がったことをきっかけに販売価格の見直しをしたお店なども多いと思います。私としてはそれは当然のことと思いますし、好きなお店ならむしろ応援の気持ち込めて払いたいくらい。値上げすることをすごくお客さんに謝っているお店の方を見ると、こちらが申し訳ない気持ちになったり……これから生活する中で大変さを味わっていくのかもしれませんが。

消費税率が上がったことによる値上げを怒る人はそういないんじゃないのかなと思います。価格の見直し関連でクレームが起こるとしたら、値上げしたことそのものよりも説明や対応のしかたに関わることが多いのではないかなあと。

今回は、私の実体験から感じたことを元にクレームが起きる原因と対応方法例をご紹介します。

(以下、北村の実体験を参考にしたフィクションです)

~9月終わり頃のことでした~

店:お電話ありがとうございます。〇〇ショップです。

客:いつもお願いしている商品△△を注文したいのですが、在庫ありますか?

店:△△ですね。いつもありがとうございます。あいにく今すぐには在庫がないのですが、10月に入りましたら発送できます。

客:よかった! ちょうど10月初めで切らしそうだったので。あれとても気に入っていて、重宝しているんですよ。

店:ありがとうございます。~中略~ 10月発送分から、今までいただいていなかった消費税をいただくことになりました。詳細はメルマガでもお知らせしますのでご覧ください。

客:ぜんぜんいいですよ、今までむしろ安かったくらいだし

~10月に入って……~

:はい、もしもし?

店:いつもお世話になっております、〇〇ショップです。先日ご注文いただいた△△をこれから発送するのですが、今月から価格が変更になりまして消費税込み10,260円です。大丈夫ですか? このまま発送してもよろしいですか?

客:(あれ、今月から消費税がかかるのは聞いていたけれど計算が合わなくない?)もともとの金額って8000円でしたよね。それに10%プラスで8,800円ではないのですか?

店:仕入れ金額も増税されるので、定価を9,500円に変更しました。△△△は軽減税率の対象なので8%を加えて10,260円です。わかりにくくてすみません。よろしいでしょうか?

客:あ、そういうことですか……

店:メルマガはご覧になっていなかったですか?

客:(目は通していたけれど……価格は書いてあったっけ?)

メルマガの文言(抜粋)「…10月1日以降の発送から新価格でのご提供になりますことご理解いただけましたら幸いです。…」

客:えっと、確かに10月1日から新価格って書いてはありますが、具体的な金額が書いていなかったのでわかりませんでした。電話で注文した時にも定価が変わるとは言われていなかったし……最初から「定価を9,500円に変更し、消費税8%をいただきます」と説明してくれたらよかったのに

店:定価を変更することはお客さまから注文いただいた後に決まったことでして、他の方からの注文も入りだしたので取り急ぎメルマガでお知らせしました。お客さまもメルマガを見てくださっているかとは思ったのですが、一応ご連絡した次第でした。ご説明が後になってしまって申し訳ありません。ご注文、キャンセルされますか? まだ発送していないので大丈夫ですよ

このお客さん、すっかり気分が萎えてしまい結局キャンセルすることにしました、というお話です。

さて、ここまで読んでくださった方はいろいろ感じたことがあるかもしれませんが、ここでは「お店の人にいちばん言ってほしくなかった言葉」について解説します。

お店の人がいちばん言ってはいけなかった言葉

いろいろツッコミどころはありますが、何より言ってはいけなかったのは「キャンセルされますか?」の言葉です。その理由は主に2つ。

1.お客さまは商品をとても気に入っているから

このお客さまが商品をとても気に入ってリピート買いしていることは、冒頭のやり取りでわかります。そのお客さまが不満を呈されたからといって安易に店のほうから「キャンセルされますか?」と言うのは、「それなら買わなくてもいいですよ」と言っているようなもの。お客さまの商品への愛情をないがしろにする行為です。

2.不満の原因が商品ではなく「説明のしかた」にあるから

お客さまの不満の原因が商品そのものにあるのなら、キャンセルを提案するのも一つの方法かもしれません。ですが、このお客さまの不満の原因は商品ではなくて「説明のしかた」。それに対し「キャンセルされますか?」では解決になっていませんし、丁寧に説明する義務を投げ出しているようなものです。

3.(おまけ)言い方も悪かった

キャンセルを提案したこと自体もですが、その言い方も残念でした。まず自社の都合を言い訳した後でキャンセル提案、そして「大丈夫ですよ」。この場面での「大丈夫ですよ」は「~してもいいですよ」という「(自分から相手への)許可」のニュアンスを持つため、上から目線に聞こえるのです。店側に落ち度があるのになぜ上から言うの? とさらなる不信感を招きかねません。

ではこの場合、どう対応したらよかったのでしょうか。いくつかのポイントで見直していきたいと思います。

お金のことは具体的に、丁寧に

まず10月に入ってお客さまに電話をかけた時の最初の説明。ここでは合計金額だけを言うのではなく「先日は消費税をいただくとしか言っていなかったが、定価も変更することにしたこと」「定価は9,500円にしたこと」を丁寧に説明する必要があります。それから「大丈夫ですか?」「よろしいですか?」と上から同意を求める言い方も改めたいところ。

× 今月から価格が変更になりまして消費税込み10,260円です。大丈夫ですか? このまま発送してもよろしいですか?

〇 先日のご注文の際は消費税をいただくことだけご案内しておりましたが、仕入れ価格の増税や高騰もあることから、商品の定価も見直すことにいたしました。つきましては、定価をこれまでの8,000円から9,500円に変更いたしまして、この商品は軽減税率の対象なので8%の760円を加算し、合計が10,260円になります。(お客さまの反応を伺いながら)よろしければ、今回からこの金額でご注文をお受けできたらと思うのですが、いかがでしょうか……?

と、こんな感じです。金額を具体的に示すこと、お客さまの反応を伺いながら丁寧に伝えるのがポイント。

お客さまの愛情を受け取め、愛情で返す

それから、「最初から説明してくれたらよかったのに」と言われた最後の場面。

× 定価を変更することはお客さまから注文いただいた後に決まったことでして、他の方からの注文も入りだしたので取り急ぎメルマガでお知らせしました。お客さまもメルマガを見てくださっているかとは思ったのですが、一応ご連絡した次第でした。ご説明が後になってしまって申し訳ありません。ご注文、キャンセルされますか? まだ発送していないので大丈夫ですよ

〇 説明が行き届いておらず申し訳ございません。定価を変更することはお客さまからご注文をいただいた後に決まりましたので、その際にすぐご連絡して、おっしゃるとおり具体的な金額をきちんとご説明するべきでした。せっかく△△△をお気に召していただいていたのに、こちらの説明が行き届かなかったせいでご不快な思いをさせてしまい本当に申し訳ございません。これからは迅速で丁寧なご案内に努めて参りますので、ぜひ今後とも△△△をお使いいただけたらうれしいです……

というような感じで、ぜんぶを一気に言うのではなくて、様子を見ながら、会話をしながら、伝えていくといいと思います。ポイントは、「非を認める」「何に対してのお詫びなのかを伝える」「お客さまの商品への愛情を受けとめている旨を伝える」「今後改善することを伝える」そして「これからもぜひ使ってほしい!の言葉で愛情を伝える」ことです。

お客さまは、黙って離れていくことだってできます。そのほうがラクです。でもわざわざクレームを言うのは「改善してほしい」と期待してくれているから。そう考えると、「キャンセルされますか?」は「うちの客やめますか?」ってせっかくの期待をこちらから突き放している言葉にも思えます。

クレームはお客さまの期待と現実のギャップによって起こります。その期待を愛情と捉えて、じゃあこちらはどうすれば愛情をお返しできるのかな? って考えるのも、電話クレーム対応スキルアップのヒントになるかもしれません。この記事が参考になれば幸いです!

 

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