こんにちは。佐賀のコピーライター/nib.代表の北村朱里です。
「コピーライターって、言葉が突然降りてくるんですか?」「即興でキャッチコピーが作れたりするんですか?」なんて言われたりしますが、やっぱりなかなか、一発で最高のものは書けません。お客様のコピーやネーミングを考える時には、いくつもいくつも、時には何十もの案を出して、練って、選んで、磨いて、ようやく一つに決まるものです。
ですが、打ち合わせの場で「例えば○○というようなコピーはどう思いますか?」のように粗くても一つ案を出すってことはあります。そうすることで、チームの方向性を決めるきっかけをつくれるから。それで「そうそう、そういうことが言いたいんです」となれば「では、そのような内容で表現の切り口が違う案をいくつかお持ちしますね」などと提案できる。コピーをその場で決定する必要はないけれど、チームの認識合わせをするのは全員集まっているその場がいい。そして、認識が「合っている」ことを明確にするには、やっぱり具体的な言葉がいちばん良いのです。
ものづくりのプロセスで即興言語化力は重宝されますし、それが言葉のプロとしてチームに参画する意義のひとつだと思うのです。