宣伝会議コピーライター養成講座基礎コースの課題で「旅がしたくなるボディコピー」を制作しました。
■北村が制作したコピー
生きていると、いろいろありますから。
ちょっと、そこのあなた。
そう、あなたです。なんだか、悲しそうに見えたものですから。
そんなことがあったのですか。それはつらいですね。
残念ながら私には、その悲しみをすっかりなくしてあげることはできません。
でも、もとの元気なあなたに戻るためのお手伝いなら、
どうやら少しだけできそうです。
もしよろしければ、今の人生をちょっとお休みして、私を利用してみませんか。
知らなかった世界を見たり、新しいものと出会ったり、初めての体験をしたり。
そんなひとつひとつが心のちからとなって、じわじわとしみわたり、
もう少しがんばって生きてみようかなっていう気持ちに、なれたりするんですよ。
私ですか? 失礼、申し遅れました。
私は「旅」。
いつでも、お供する準備はできております。
旅は、あなたの人生の味方です。
■講師 松田正志氏(文と絵)のコメント
商品の擬人化は簡単に話を面白くできる万能ツールです。
やさしい語り口でつらい人を助けてくれそうな人格が
きちんと描けているなと感じました。
「疲れたら旅に出ろ!」とストレートに言われても新鮮な感じはしませんが、
人格を持った「人」としてメッセージを発するとスッと入って来るので効果的です。
旅って、楽しい。でも「楽しい」というだけで、旅にあんまり興味がない人が旅に出たいと急に思えるかな? というところから考え始めました。生きていれば、まして今のこんな世の中、誰しもきっとつらいことがある。旅が、単なる現実逃避の手段じゃなくて、悲しみを癒してゆっくり日常に戻るために寄り添ってくれる存在であるならば、なんだかまたがんばれそうだ。そんなことを考えて書きました。