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「普通そういう言い方はしないですよね?」という指導の言葉が気になった理由

こんにちは。コンサルティングオフィスnib.の北村です。

夜、自宅で仕事をしていたら知人から「今NHK見てる?」とメッセージが。

テレビをつけてみると「クローズアップ現代+」で、テーマが「“もしもし革命”進行中!~いま電話になにが?~」。電話応対講師をしている私を思い出して教えてくれたというわけです。

見ていると、講師の方がNHKの若手アナウンサーの方に電話応対の指導をするという場面がありました。そこで私の耳に残ったのが、講師の方の指導の言葉。アナウンサーの方の応対について、こう言ったのです。

「普通、そういう言い方はしないですよね?」

これがちょっと私は気になってしまいました。その理由は以下の3点です。

1.「普通」ではわからない

業界のノウハウに長けている講師の方は正しい電話応対の「普通」を良く知っているかもしれませんが、指導を受ける立場の人にとってはその「普通」がわかりません(だから指導を受けているのであって)。指導をする側と受ける側で認識を同一にできない言葉は、使わないほうが良いと私は思います。

2.自分の意見として言っていない

こういう場合の「しないですよね?」は、誰かに同意を求めると同時に自分の意見であることをぼかしてしまう言い方です。結論を自分ではない誰かに投げているみたいな。指導をする時は、あくまでも自分を主語にして「私はこうしたほうがいいと思います」と自分の意見として伝えることが大切だと私は考えます。

3.代替案がない

指導を受ける側としては「今の言い方ではダメだったんだ」とわかっても「じゃあどう言えばいいの?」がわかりません。良くないところを指摘するなら、代替案をアドバイスするなり一緒に考えるなりがセットで行われるのが良いと私は思います。

まとめ

「普通、そういう言い方はしないですよね?」

「今の言い方だとお客様は迷ってしまうので、~~~~~~~と伝えたほうが良いと私は思いました」

こんなふうに、なぜ良くないのか、代わりにどんなふうに言ったらいいのかを自分の意見として伝える。これが、指導をするうえで私が大事にしたいと思っていることのひとつです。もしくは「今の言い方だと、お客様からはどんな反応が返ってきそうでしょう?」「じゃあ、代わりにどんなふうに言ったらいいでしょうね?」という感じで、一緒に考えるのも良いと思います。

部下の方などに指導する場合の、ご参考になりましたら!